【クレジットカードが払えない】支払い滞納時のリスクとクレジットカードが支払えない時に検討すべき3つの方法を解説

【クレジットカードが払えない】支払い滞納時のリスクとクレジットカードが支払えない時に検討すべき3つの方法を解説

冠婚葬祭やライフイベント、旅行等の行事があると、どうしても「今月だけクレジットカードの支払いが間に合わない」というときもあるでしょう。

万が一、クレジットカードの支払いに遅れてしまうと、自分の信用情報にキズがついてしまう。カードの利用停止されてしまうかもしれない。そう思うと、どうやって支払えば良いのだろう?何か良い方法はないかな?と思われている方もいます。

クレジットカードの支払いに遅れてしまうと、信用情報にキズがつくのはもちろん、厳しい取り立てを受けたり遅延損害金を請求されたりします。できることであれば避けたいリスクが多いでしょう。

そこで今回は、クレジットカードの利用料金が支払えないときに検討すべき3つの方法と、万が一支払えなかったときはどうなるのか?についてお伝えします。クレジットカードが支払えそうにない方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

近藤邦夫

司法書士法人 浜松町歩法務事務所」代表司法書士。 愛知県岡崎市出身。 昭和64年早稲田大学法学部卒業。 長年にわたり、債務整理を行い、 また宅地建物取引士の資格を生かし、不動産登記や商業登記も行なっている。

クレジットカードが払えないときに検討すべき3つの方法

クレジットカードの利用料金を支払えないときは、下記のことを検討してください。

  • 返済を一時的に待ってもらう
  • 分割払い(リボ払い)に切り替える
  • 債務整理で根本的な解決を目指す

まずは、クレジットカードの利用料金を支払えないときに検討すべき3つの方法について、詳しくお伝えします。

一時的な返済不能なら支払いを待ってもらう

出費等で一時的に支払いができないときは、カード会社に連絡をして返済を待ってもらってください。カード会社では、相談することで1週間程度なら返済を待ってくれる可能性があります。

とくに、クレジットカード会社とあなたの間で信頼関係が構築されているときは、待ってもらえる可能性が高まります。逆に、何度も支払いに遅れてしまっている方は、快く返済日を先延ばしにしてもらえる可能性はとても低いです。

クレジットカード会社と信頼関係ができている人(優良顧客)の特徴は下記の通りです。

  • 毎月確実に返済が行われている
  • 利用頻度が高い
  • 利用実績が豊富
  • 他社での利用実績(信用情報)に問題がない

素直にクレジットカードを支払えなと伝えれば、待ってもらえる可能性は高いでしょう。1日も滞納することなく、返済期日前までに相談することもとても大切です。

なお、「急な出費等で今月は支払いが難しい」のように、長期間にわたって支払いが難しいときは、ボーナス払いにできないか相談をしてください。

多くのクレジットカード会社では「ボーナス一括払い」という支払い方法を提供しています。この支払い方法を選択すれば、あなたが勤める会社のボーナス月まで支払日を猶予されます。

ボーナス一括払いは、通常の一括払いと同じ扱いになるため手数料等も発生しません。まずは、支払えないことを正直に伝えて、相談することを徹底してください。

収入減等で払えないならリボ払いで完済を目指す

収入が減ってしまったなどのことが理由で、いままで通りの返済が難しくなった方は、リボ払いや分割払いに変更できないか相談してください。

カード会社によっては、一度決定した支払い方法を変更することができないケースもあります。しかし、多くのカード会社では相談されれば、柔軟に対応できる体制が整っているので、まずは相談をしてください。

なお、リボ払いと分割払いは似て非なるものなので注意してください。

リボ払いとは、毎月の利用金額に応じて、毎月一定の返済をする方法です。たとえば、1月は3万円利用した、2月は5万円利用した。などのようなときも、毎月の支払額が1万円(契約内容によって異なる)で一定になる仕組みです。

返済計画が立てやすいといった特徴を持っていますが、リボ払いの手数料はとても高額なので注意してください。

一方で、分割払いとはある特定の商品に対してのみ分割で支払うものをいいます。たとえば、生活費で1万円分クレジットカード支払ししたとしましょう。そして、同月に20万円の冷蔵庫を20回払い(分割払い)で購入したとします。

すると、翌月の請求は【生活費1万円+冷蔵庫の分割代金1万円+分割手数料】を請求されます。

もし仮に、生活費と冷蔵庫の支払いをリボ払いに変更したときは、すべてまとめて一定になると思っておけば良いでしょう。

リボ払いとは 毎月の支払額が一定になる
分割払い あるモノの購入費用のみ分割になる

いずれの返済方法も、クレジットカードの支払いが厳しいときにはとても有効です。まずは、各カード会社へ相談されてみはどうでしょうか。

リボ払いは利息が高いので利用時は要注意

リボ払いの平均利息は「15%」で、とても高いです。仮に100万円の利用代金をリボ払いに変更し、毎月2万円ずつ返済したとしましょう。

完済までに4年以上かかるうえに、利息のみで322,516円です(元金均等返済)。毎月の返済額が軽減されますが、確実に総支払い金額は高くなるでしょう。リボ払いを検討するときは、利息にも注目しながらしっかり検討してください。

新たに借金をして返済をするのは絶対NG

間違っても、新たな借金をして借金を返す行為はしないでください。借金を借金で返済してしまうと、翌月にさらに借金負担が大きくなってしまいます。最終的には自転車操業状態に陥り、破産してしまうことになるでしょう。

ただ、一時的な収入減ですぐにでも返済できる見込みがあるなら、友人や家族等から借りるのも良いです。

間違えて消費者金融等から借りてしまうと、新たに「いつでも借りられる状況」を作ってしまうことになり、何かあると甘えてしまう恐れがあります。可能なら、友人等に相談をして借りれば良いでしょう。

なお、個人間融資であっても、借用書の作成等はかならず行うようにしてください。「金の切れ目は縁の切れ目」という言葉があるように、トラブルを防止するためにも確実に行うと良いでしょう。

払える見込みがないなら債務整理で根本解決

クレジットカードの利用代金を支払える見込みがないなら、思い切って債務整理をしてください。債務整理をすれば、クレジットカードの利用代金はもちろんのこと、他にある借金もまとめて整理できます。

【債務整理の種類】

  • 将来の利息等をカットして元金のみの完済を目指す「任意整理」
  • 自宅を残しながら借金を大幅に減額できる「個人再生」
  • すべての借金を免責できる「自己破産」

債務整理をすれば、借金の減額もしくは免責が可能です。失業等によって今後は支払いが難しい…。と考えている方は、とりあえず弁護士へ相談されてみると良いでしょう。また、現時点でクレジットカードの支払いが滞っている方も、弁護士へ相談してください。

弁護士へ相談することで、あなたは一時的(借金問題が解決するまで)にクレジットカードの返済義務が止まります。もちろん、カード会社からの取り立て等も止まるため、いままでストレスに感じていたことからも解放されるでしょう。

参考:e-GOV「貸金業法(第21条)取立て行為の規制」

クレジットカードが払えないとどうなる?

クレジットカードの支払いができないと起こりうることは下記の通りです。

  • クレジットカードの利用停止・強制解約を受ける
  • 遅延損害金が発生する
  • 信用情報にキズがつく
  • 一括請求や強制執行をされてしまう

クレジットカードの支払いができないと、少なからず生活にも影響をあたえます。次に、クレジットカードを支払えないことによって発生し得るリスク等についてお伝えします。

クレジットカードの利用停止・強制解約

クレジットカードの利用料金を支払えずにいると、カード会社は被害を最小に抑えるべく、あなたが持つカードの利用を停止します。万が一、再三の連絡等も無視をされていると、最終的には強制解約をされてしまう可能性もあるでしょう。

クレジットカードの利用を停止されてしまうことで、カードそのものの利用ができなくなるだけではなく、各種引き落としもできなくなってしまいます。

クレジットカードは利用実績に応じて、ポイントを付与することもあるため、携帯料金や家賃、保険料等をカード払いにしている方も多いでしょう。しかし、カードの利用停止や強制執行によって、各種支払いができなくなってしまいます。

その結果、各箇所から支払い確認の連絡がきたり、支払い遅延として評価されてしまったり、自分自身がマイナスになってしまうでしょう。

遅延損害金が発生する

クレジットカードの滞納が始まった1日目から遅延損害金が発生する恐れがあります。遅延損害金の利率は、一般的に「20%」であることが多いため、滞納日数が長くなればなるほど負担が大きくなってしまうでしょう。

仮に、100万円の借金を1週間滞納していたときは、遅延損害金だけで3,835円も請求されてしまいます。遅延損害金は、通常の利息等に比べて非常に高額であるため、可能な限り期日内までに支払う努力をしてください。

なお、クレジットカードの分割払い等でも利息制限法という法律によって、利息上限を定められています。しかし、遅延損害金は本来請求できる利息の1.46倍まで可能と定められているため、20%の利率は違法になりません。

参考:e-GOV「利息制限法(第4条)賠償額の予定の制限」

信用情報にキズがつく

クレジットカードを支払えずにいると、自分自身の信用情報にキズがついてしまいます。その結果、現在持たれているその他のカードも利用停止になったり、新たなローン契約ができなくなったりなどの影響が発生するでしょう。

とくに、これからマイホームを購入したいとか車を購入したい等、大きな買い物を検討されている方は注意しなければいけません。

一度信用情報にキズがついてしまうと、滞納解消してから5年程度経過するか、債務整理をしてから5〜10年経過しなければ回復しないので注意してください。何もアクションを起こすことなく、ただ平々凡々止まっていると、将来に大きな影響を与えることになるでしょう。

一括請求・強制執行は避けられない

クレジットカードの利用代金を支払えずにいると、最終的にはカード残金の一括請求や強制執行(差し押さえ)が開始されてしまいます。

万が一、一括請求をされてしまうと、その時点で支払い方法が一括一択になります。残債が少額なら一括での完済も可能かもしれませんが、高額なら一括返済は厳しいでしょう。

どうしても一括での返済が厳しいときは、改めてカード会社に相談したり債務整理を検討したりしてください。一括請求すらも放置していると、強制執行によってあなたの財産を強制的に差し押さえられてしまいます。

強制執行によって差し押さえられる財産は、換価性の高い財産(預貯金や保険解約返戻金等)から順番に差し押さえられてしまいます。それでもなお足りないときには、給与を差し押さえられてしまうことになるでしょう。

給与を差し押さえられてしまえば、当然、会社にも滞納や差し押さえの事実がバレてしまいます。自分自身が会社に居づらくなったり、会社側からの評価が下がったりなどの英気を避けられません。

差し押さえを回避するためにも、カードの利用料金を支払えないとkは早め早めに対処しておくことがとても大切です。

まとめ

今回は、クレジットカードの利用料金を支払えないときの対処法やどうなってしまうのか?についてお伝えしました。今回お伝えしたことをまとめると下記の通りです。

  • クレジットカードの支払いが難しいときは、カード会社に相談することで待ってもらえる可能性が高い。とくに優良顧客として認定されている方であれば、猶予してもらえる可能性は高まる。仮に、信頼関係が構築されていない顧客であっても、相談することは相手に良い印象をあたえる。
  • 支払い方法を分割払いやリボ払いに変更すれば、毎月の返済負担額を軽減できる。だけど、どちらの支払い方法も手数料が発生するので、しっかり検討したうえでどうするか検討すべき。状況に応じてボーナス一括払いも有効な手段のひとつ。
  • クレジットカードの支払いそのもが難しいなら債務整理も検討すべき。債務整理をすることで、借金を大幅に減額したり免責したりできる。
  • クレジットカードを支払えない状況が続くと、多くのデメリットが発生し得る。支払えなくても、とりあえず相談することを徹底した方が良い。万が一、放置し続けたときは強制執行によって自分で自分の首を締める結果になり得るので要注意

クレジットカードが支払えないときは、その事実が分かった時点ですぐにカード会社へ相談してください。数日程度なら待ってもらえる可能性も高く、滞納により起こり得るリスクも回避できます。

もしも、長期間に亘って返済できる見込みがないときは債務整理等を検討するのもひとつの手段でしょう。債務整理をすれば、現在抱えているクレジットカードの利用残金を減額したり免責したりできます。

クレジットカードを支払えなくても、何かしらの解決策はかならずあります。今回お伝えしたことを参考に、今後どのように問題を解決するか検討してください。

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