借金を早く返す方法は意外と簡単?どうしても返済できないなら債務整理を検討しよう

借金を早く返す方法は意外と簡単?どうしても返済できないなら債務整理を検討しよう

「随分長い期間借金を返済しているのにいつまでも完済できない」「そろそろ返済を続けるのが難しくなってきた」というように、借金をなかなか完済できずに苦しんでいる債務者は少なくないでしょう。

「計画的に返済しているなら問題ないのでは?」と思われるかもしれませんが、それは誤解。

なぜなら、返済期間が長期に及ぶほど債務者の生活は経済的に圧迫され続け、利息の負担も重くなるからです。

そこで、この記事では、借金を早く返して返済生活から抜け出すための方法を解説します。あわせて、どうしても借金を返済できないときの対処法も紹介するので、これからの生活にお役立てください。

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この記事の監修者

近藤邦夫

司法書士法人 浜松町歩法務事務所」代表司法書士。 愛知県岡崎市出身。 昭和64年早稲田大学法学部卒業。 長年にわたり、債務整理を行い、 また宅地建物取引士の資格を生かし、不動産登記や商業登記も行なっている。

目次

借金を早く返した方がいい理由は3つ!

「借金返済は無理なく継続するのが大切」などと言われますが、これは必ずしも正しいわけではありません。

もちろん、無理をしてまで返済資金を捻出すると日常生活に支障が出かねないので、ある程度の計画性は必要です。

ただ、次の3つの理由から、可能であれば借金は早く返す方がいいと考えられます。

  • 借金を早く返さないと利息の負担が重くなる
  • 借金を早く返さないと前向きな人生プランを設計できない
  • 借金を早く返せば前向きな気持ちで毎日生活できる

それでは、早期に借金を完済すべき理由について、それぞれ解説します。

借金を早く返さないと利息の負担が重くなる

消費者金融などからの借金については、借り入れ元本額に応じて高い利息が設定されています。

つまり、返済期間が長期に及ぶほど利息が発生する期間も長くなるということです。

これでは、債務者が完済するまでに負担を強いられる利息総額は膨れあがってしまうでしょう。

したがって、早く借金を返済すれば利息の発生を抑えられると考えられます。

注意
消費者金融などの融資条件は利息制限法の上限金利規制ギリギリに設定されていることが多い。年利率10%以上の利息負担を強いられるので、債務者の生活は圧迫される。

借金を早く返さないと前向きな人生プランを設計できない

だらだらと借金を返済する生活が続いている間は、前向きな人生プランを設計できません。

たとえば、債務者のなかには、これからマイホームを購入したり、子どもの教育費が必要になったり、老後の貯蓄をしたいという人もいるでしょう。

しかし、毎月の生活費から何万円も返済の必要に迫られていると、未来のために使うお金が減ってしまいます。

したがって、借金を早く返済して建設的な人生を送れるようにしてください

借金を早く返せば前向きな気持ちで毎日生活できる

借金を早く返せば前向きな気持ちで日々過ごせるようになります。

借金を抱えたままでは、毎月到来する返済日が近づくたびに「またお金を用意しなければ…」と憂鬱な気持ちになるはず。特に、家計状況が厳しいとストレスが積み重なる一方です。

完済して借金生活から抜け出せれば、借金のことを考えずにすむようになります。

したがって、明るい未来に向けて毎日楽しく過ごせるように、できるだけ早く借金を返済しましょう

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借金を早く返すコツ3つを押さえて完済を目指そう

それでは、早期に完済を実現する必要性が分かったところで、借金を早く返す方法を具体的に紹介します。

借金を早く返すためには、次の3つのステップを踏むのがポイントです。

  1. 借金状況を整理する
  2. 家計状況を見直す
  3. 完済が近づく方法を実践する

それでは、各ステップごとに詳しく解説します。

【借金を早く返すためのステップ1】まずは借金状況を整理しよう

まずは、現在自分がどれだけの借金を抱えているかを整理してください。

借金のことを考えるだけで気が重くなることもあるかもしれませんが、完済までのプロセスを考えるには借金の全貌把握は不可欠だからです。

すべての返済計画を把握する

複数の借り入れ先がある場合には、すべての返済計画を入手するのがポイントです。

お手元の契約書・金融機関HPの会員専用ページを確認すれば、これまでの返済履歴や今後の返済計画を確認できます。

借金総額が分からないなら信用情報機関に開示請求する

返済が長期に及んでいると、「借り入れ先さえも分からない」というケースも少なくありません。

このように、債権者や借金総額に不安があるときには、信用情報機関に開示請求をすれば自分の借金状況がすべて把握できるのでご利用ください。

信用情報機関とは個人の年収・ローン状況などを一元管理する団体のことで、次の3つの機関があります。

本人からの開示請求によって登録情報が分かる仕組みになっているので、借金全貌の把握に役立つでしょう。

注意
返済が長期化している多重債務者はすべての信用情報機関に開示請求をするのが無難。ただし、各社ごとに開示請求費用がかかるので注意すること。詳細はリンク先の公式HPよりご確認ください。

滞納している借金があるかチェックする

現在の借金状況を把握したら、すでに滞納している借金があるかをチェックしてください。

なぜなら、滞納分の借金には遅延損害金が発生しているので、早急に延滞状況を改善する必要があるからです。

優先的に返済すべき対象が明確になるので、すみやかに確認しましょう。

注意
遅延損害金は延滞日数に応じて発生するもの。年利率20%で計算されるので、債務者の負担はさらに重くなる。

【借金を早く返すためのステップ2】次に家計状況を見直そう

現在の借金状況を把握できたなら、次は家計の見直しを図ってください。

なぜなら、今後の返済計画をこなすための家計基盤を確認する必要があるからです。

それでは、家計を見直す方法を具体的に見ていきましょう。

家計簿をつけて収入・支出を可視化する

家計簿をつければ収入・支出を把握しやすくなります。

家計管理が苦手で借金を抱えてしまうという人は少なくありません。

紙媒体のものでもアプリでも問題ないので、毎日記録をして収入・支出を「見える化」してください。

すると、今使える金額・支払い予定額を明確に意識できるので、お金の使い方に対する意識が高まるでしょう。

無駄な支出は節約する

家計のなかに無駄な支出項目が見つかればすぐに節約をはじめてください。

たとえば、次のような項目が見直し対象として挙げられます。

  • スマホ・携帯電話の料金プラン
  • 各種保険支払い
  • 趣味・娯楽品への出費

特に、毎月の固定費は節約対象として抜群の効果をもたらしてくれます。

安い料金プランでも差し支えないのなら変更する、無駄な保険は解約するなどして毎月の支出を削減すれば、今よりも楽に借金を返済できるでしょう。

無理のない範囲で収入を増やす

支出を減らすと同時に大切な視点が「収入を増やす」こと。

なぜなら、家計に入ってくるお金が増えるほど、毎月の返済資金に余裕が生まれるからです。

たとえば、副業をスタートする、手当のつく資格を取得する、好条件の仕事に転職するなどの方法が考えられます。

ただし、いずれの方法も労力が必要です。場合によっては今の生活レベルよりも落ち込むことになりかねないので、無理のない範囲でご検討ください。

毎日の買い物を上手にやりくりする

日用品の買い物などを上手にやりくりするのも家計改善のポイントです。

カード決済や電子マネーのポイント、アプリのクーポンなどを上手に活用して、普段からお得に買い物ができる環境を整えてください。

カード決済は支出を把握しにくいので要注意

ただし、クレジットカード決済は決済日と引き落とし日にタイムラグがあるので、どうしても家計管理が難しくなるというデメリットが生じます。

カード決済でポイントがお得になるとはいえ、家計管理がおぼつかなくなって、結果としてふたたび返済状況が厳しくなるのでは意味がありません。

したがって、「リアルタイムで家計の支出状況を正確に把握したい」という債務者はクレジットカードの利用をやめて、現金決済・デビットカード決済・プリペイドカード決済をメインにご活用ください。

注意
デビットカードとは、カード決済時に紐付けられた銀行口座からすぐに引き落としが行われる仕組みのカード。クレジットカードとほとんど変わらない範囲で使えるので、カード決済の利便性も享受できる。

【借金を早く返すためのステップ3】最後は完済が近づく方法を実践しよう

借金の全貌を把握して家計を見直せたら、いよいよ完済を近づけるための方法を実践してください。

次に挙げる方法を1つでも実践すれば、今よりも借金を早く返せるはずです。

  • 支払い方法の変更
  • 一括返済
  • 繰り上げ返済
  • 毎月の支払い額を増額
  • 高い利息の借金を優先的に返済する

それでは、早期の完済を実現する方法について、それぞれ解説します。

カード決済の支払い方法を変更する

カード決済の支払い方法を変更すれば完済日が近づくケースがあります。

たとえば、「毎月の返済額を固定化したい」という希望からリボ払いを利用していたものの、いつの間にかリボ残債が膨れあがってしまったという債務者もいるはずです。

一般的に、リボ払いよりも分割払いの方が手数料利率が低く設定されています。

したがって、リボ払いから分割払いに変更するだけで利息負担を軽減して積極的に元本残債を返済できるので、借金を早く返せるでしょう。

注意
リボ払いから分割払いへの変更可否やそれぞれの手数料はカード会社によって異なる。決済方法を変更する前に規約内容を確認しよう。

一括返済すれば借金生活から抜け出せる

一括返済をすればその時点で借金生活から抜け出せます。

一括返済とは、借金の残債を一度に返済してしまう方法のことです。

将来発生したはずの利息負担をなかったことにできるので、家計への負担を大幅に圧縮できます。

繰り上げ返済なら完済日が近づく

一括返済をするだけの余裕がなくても、繰り上げ返済をすればその分だけ完済日が近づきます。

繰り上げ返済とは、当月支払い分に加算して余分に返済する方法のことです。返済計画を前倒しにできるので、その分だけ借金を早く返せます。

たとえば、ボーナス月や臨時収入があったときにご活用ください。

注意
繰り上げ返済可能額は金融機関によって異なる。1万円以上、1,000円以上、1円からなどいろいろな条件が設定されているので、利用サービス提供会社までお問い合わせください。

毎月の支払い額を増やせば返済期間を短縮できる

毎月の支払い額を増やせば返済期間が短くなります。

たとえば、借金残債が100万円あるときに、毎月4万円ずつ返済すれば25カ月かかるところが、毎月5万円ずつなら20カ月で完済可能です。

しかも、残債額が積極的に減ること・返済期間が短縮されることから、最終的に発生する利息総額も大幅に軽減されます。

したがって、支出の節約や収入アップがうまくいって家計に余裕が生まれたときには、毎月の返済額増額を検討しましょう。

高い利息の借金を優先的に返済する

多重債務状態におちいっているのなら、高い利息条件のものから優先的に返済すれば借金を早く返すことができます。

なぜなら、高利率のものを優先的に返済すれば「高い利率が発生する期間」を短縮できるからです。

たとえば、A社から年利15%、B社から年利8%で借り入れをしているときなら、優先的に返済すべき対象はA社年利15%。

毎月返済に充てられる金額が5万円なら、【A社に2万円、B社に3万円】という形で返済をするのではなく、まずは【A社に4万円、B社に1万円】という形でA社を優先的に返済し、【A社を完済した後にB社に5万円ずつ返済】するという方法が考えられるでしょう。

注意
どのような返済方法が適切かを判断するには、事前に入念な返済シミュレーションをするのがポイント。債務者自身に判断が難しいのなら司法書士などの専門家にアドバイスを求めよう。

【注意!】おまとめローンへの借り換えは返済期間が伸びるリスクがある

おまとめローンとは、複数の債権者からの借り入れを一本化できる金融商品のことです。

複数の借り入れ先を抱えて毎月の返済日を管理するのが難しい債務者にとっては、返済窓口を一本化できるというメリットが得られます。

また、おまとめローンは低利率条件で月額返済額も抑えられるというメリットがあるので、「無理なく返済を続ける」にはぴったりだといえるでしょう。

しかし、「無理なく返済を続けられる」ということは、返済期間が長期に及んでいつまでも借金返済生活が終わらないということを意味します。

しかも、借り換えをしても返済総額が減るわけではなく、返済が長期化する分だけ最終的な利息負担額が増えるリスクもあるという点にはご注意ください。

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どうしても借金を返せないときは債務整理を検討しよう

債務者のなかには、「すでに節約できることは十分にやりきっている」「信用情報機関に開示請求をしたところ想像以上の借金額が残っていた」という人も少なからずいるはずです。

今後の返済シミュレーションをしたところ、明らかに完済まで頑張れないという場合には、すみやかに債務整理を検討しましょう。

債務整理とは、国が認めた合法の借金減免制度のことです。本来なら契約通りに返済をしなければいけないところ、債務整理を利用すれば借金状況を抜本的に見直して、生活の再建を図りながら借金問題を解決できます。

債務整理には、次の3つの手続きが用意されています。

  1. 任意整理
  2. 自己破産
  3. 個人再生

それでは、各債務整理手続きを利用すればどのようなメリットがあるのかについて、それぞれ解説します。

任意整理なら利息の支払いから逃れられる

任意整理とは、今後発生する利息の支払いが免除されて借金元本だけの返済に集中できる債務整理手続きです。

裁判所を利用せずにカード会社や消費者金融などの債権者と直接交渉を進められるので、簡便な手続きで状況改善を目指せます。

ただし、任意整理で和解契約が成立した後は、和解案にしたがって約3年間で完済を目指す必要があるので、返済生活を継続する自信がない人、無職やフリーターなどで安定収入が見込めない債務者にはおすすめできません。

自己破産なら借金返済生活から抜け出せる

自己破産とは、現在抱えている借金の返済義務を帳消しにできる債務整理手続きです。

裁判所を利用する手続きなので労力はかかりますが、自己破産による免責が認められた時点で借金生活から脱却できるのはメリットが大きいといえるでしょう。

ただし、借金返済義務が帳消しになるというメリットを得られる反面、一定範囲で債務者名義の財産が処分される・破産手続き中は仕事ができなくなる職業があるなどのデメリットが生じます。

これらのデメリットを引き受けてまでも借金生活から抜け出したいという債務者にはぴったりですが、1つでも避けたいものやデメリットがある債務者にはおすすめできません。

注意
その他、ギャンブルが原因の借金は自己破産が認められにくい、手続き中の移動制限、破産者名簿への登録など、自己破産にはデメリットが多い。詳しくは専門家にお問い合わせください。
ギャンブルで作った借金も債務整理できる?借金を整理するためにするべきことを解説 ギャンブルで作った借金も債務整理できる?借金を整理するためにするべきことを解説

個人再生なら借金総額を減額できる

個人再生とは、任意整理以上に踏み込んで借金総額を減額できる債務整理手続きです。

裁判所から求められる手続きが複雑で要件も厳しいので債務者個人だけで進めるのはハードルが高いですが、将来利息だけではなく借金元本も減額できる点が大きなメリットといえるでしょう。

さらに、ローン返済中の自宅を手元に残せる特則も用意されているので、「今の生活スタイルを維持したまま借金問題を解決したい」という債務者にぴったりです。

状況に応じて最適な債務整理の方法を検討しよう

ここまで紹介したように、債務整理ごとに効果が異なり、メリット・デメリットも多様です。

たとえば、「これ以上借金生活が続くのは嫌だから自己破産」というように安直に決めてしまうと、せっかく購入したマイホームが処分されますし、手続き中の諸制限にうんざりするということになりかねません。

また、安定した収入がないのに任意整理を利用してしまうと、和解契約締結後の返済期間中にふたたび返済に苦しむことにもなりうるでしょう。

つまり、これから債務整理を検討している債務者にとって大切なことは、自分の直感だけで手続きを決めるのではなく、客観的な視点から適切な手続きを選択するということです。

今の借金状況、収入レベル、生活再建を目指す方向、避けたい債務整理のデメリットなど、すべてを総合的に考慮したうえで、適切な債務整理手続きを選択してください。

MEMO
自分ひとりでは債務整理の選び方・やり方が分からないのなら、司法書士などの専門家に相談しよう。法律のプロの目線から債務者の状況・希望を分析して的確なアドバイスをくれるはず。
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借金生活から早く抜け出して人生を再出発させよう!

いつまでも借金生活を続けることにメリットはありません。

家計を適切に管理して繰り上げ返済などの方法を実践できるのなら、借金を早く返して心機一転人生をやり直してみませんか?

また、どうしても借金返済を続けるのが難しい、今すぐに現状から抜け出したいとお悩みなら、債務整理という救済措置をご検討ください。

どのような借金状況に追いこまれている債務者でも、債務整理を利用すればかならず事態は好転するはずです。

借金問題や債務整理の不安に細やかに対応してくれる専門家はたくさんいるので、ひとりで悩みを抱えずに気軽な気持ちで頼りましょう。

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