キャバクラ通いの借金は雪だるま式に増えるリスクあり!自転車操業になる前に検討すべき3つの対処法

キャバクラ通いの借金は雪だるま式に増えるリスクあり!自転車操業になる前に検討すべき3つの対処法

キャバクラ通いは遊びの範囲なら問題がないものの、どっぷりはまってしまうと借金問題の引き金になりかねません。「やめたくてもやめられない」状態になると、想像以上に深刻な状況に追い込まれます。

借金総額が低額の範囲で収まっている間なら自力完済を目指すのも選択肢のひとつですが、躍起になってキャバクラ通いをつづけてしまうと引き返せない状態に。借金総額は雪だるま式に増えますし、滞納時のペナルティも甚大なもの、早期に債務整理に着手しなければ日常生活にまで支障が生じてしまいます

そこで今回は、キャバクラ通いが原因で作った借金の解決策について解説します。あわせて、キャバクラ通いをやめるコツについても紹介するので、最後までご一読ください。

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この記事の監修者

近藤邦夫

司法書士法人 浜松町歩法務事務所」代表司法書士。 愛知県岡崎市出身。 昭和64年早稲田大学法学部卒業。 長年にわたり、債務整理を行い、 また宅地建物取引士の資格を生かし、不動産登記や商業登記も行なっている。

目次

キャバクラ通いを卒業するのが借金問題解決の第一歩

キャバクラが原因で借金を抱え込んでしまった場合、借金地獄から抜け出す第一歩は「キャバクラ通いを卒業すること」。なぜなら、ひとまず自力完済をしたとしてもふたたびキャバクラ通いに熱中すると借金を抱え込むリスクを避けられませんし、債務整理後にキャバクラ通いをやめられないと生活再建を達成できない可能性があるからです。

つまり、キャバクラ通いの借金解決法のうちどれを利用したとしても、「キャバクラ通いをやめること」は生活再建に踏み出す最低ラインだとご理解ください。

それでは、まずはキャバクラ通いをやめるために必要な考え方を整理していきましょう。

MEMO
キャバクラ通いをやめられない人のなかには、酒・煙草・ギャンブルなどと同じように「依存症」になっているケースも少なくありません。自分の力だけでは衝動・欲求を抑えられないのなら、専門機関でカウンセリングを受けることもご検討ください。

キャバクラはあくまでも接客業

まずは、キャバクラは接客業だということを明確に理解をしてください。

キャバクラは、ホストクラブと同じように風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律で規制される業態です。法律で許された範囲内でキャバ嬢が接客をし、その対価としてお金を支払うというシステムでしかありません

つまり、キャバクラはあなたに対して無償でサービスを提供する場所ではないということです。客がお金を払わない限りサービスを受けられませんし、客が支払った金額に応じてサービス内容が変わることからも、結局は「お金」だけが繋がりの場所だと考えられます。

キャバ嬢は疑似恋愛を演出しているだけ

キャバ嬢に対して恋愛感情を抱いたためにキャバクラ通いをやめられないという人も少なくないでしょう。

しかし、あくまでもキャバ嬢は「店舗内での疑似恋愛」を演出しているだけで、あなたのことが本当に好きなわけではないということを忘れてはいけません。

キャバクラに払う金額が高いほど喜ぶようなサービスを提供してくれますし、できるだけお金を引き出すため(売上を高くするため)にスキンシップや気持ちの良いコミュニケーションを取ってくれるだけです。あなたのことが好きだから好感触の対応をしているのではなく、あなたが払うお金のために好印象を演出しているに過ぎません。

キャバ嬢の演出に対して本気になる人は根本的にキャバクラ遊びには向いていないので、身を滅ぼす前にキャバクラ通いをやめましょう。

キャバクラで承認欲求を充たすのは大間違い

キャバクラ通いをやめられない人のなかには、承認欲求を満たす目的で店舗通いをする人も少なくないでしょう。ただ、キャバクラはいわば仮想空間のようなもの、現実世界とはまったく切り離された空間だということを忘れてはいけません。

たとえば、現実では低収入で出世街道から外れたサラリーマンでも、「社長」を名乗ればキャバクラでは全面的に受け入れられます。あなたを社長だと信じて疑わず、「すごいですね」「かっこいいですね」「今度遊びに連れて行ってください」のような自尊心をくすぐる言葉を投げかけてくれるでしょう。

しかし、キャバクラから一歩外に出たとき、あなたがキャバクラで得た満足感は何の役にも立たないことを思い知るはずです。どれだけキャバ嬢たちが笑顔を振りまいてくれても、現実世界では一切無意味です。むしろ、キャバクラでの賛辞が頭から離れず、現実逃避をするためにキャバクラ通いが深刻化するという負のスパイラルにおちいるだけでしょう。

したがって、承認欲求を満たす目的でキャバクラ通いをする人ほど深い沼から抜け出せない可能性が高くなります。

キャバクラで見栄を張っても意味がない

目当てのキャバ嬢を落とす目的でキャバクラで大金を使う人は借金まみれになる要注意人物です。

そもそも、お金を積めば意中の相手が振り向いてくれるという考え方が正しくありません。もしこの勘違いをしているのなら、「高いお金を払えばキャバ嬢が優しくしてくれる」というキャバクラのシステムに懐柔されている状態なので考えを改めましょう。

また、キャバクラで見栄を張って高額を使っても、普段の生活レベルが下がるだけです。キャバクラ中毒になると金銭感覚が狂ってしまうのも当然ですが、たとえば冷静になれば1回のキャバクラ代だけで1カ月の生活費以上の金額を浪費してしまっていることもあるでしょう。

なかには、キャッシングサービスで借金をしてそのままキャバクラに足を運ぶと言う人も少なくありませんが、キャバクラで数十分~数時間豪遊するために未来の自分からお金を借りるのは愚かな行為だと自覚してください。

したがって、キャバクラで見栄を張っても意味がないばかりか、自分自身を貧困な状況に追い込むだけです。真面目に生活再建の道を歩み出したいのなら、キャバクラ通いをやめてお金の使い道を冷静に考え直すべきです。

キャバクラ以外の場所でもストレスは発散できるはず

キャバクラ通いをやめるなら、キャバクラ以外のリアルな場所でもストレスを発散して充実感を味わえるようにするのがおすすめです。

たとえば、ひとりの時間が寂しくてどうしようもないなら社会人サークルに参加したり新しい趣味を見つけましょう。外出するのが面倒なら自宅でゲームをしても良いですし、とにかくキャバクラ通いをしなくても不満を感じないような状況を作るように心がけてください。

実際、今はネットなどを活用していろいろなサービスにアクセスできますし、ひと昔前よりも格段にストレスを発散できるツールがそろっています。趣味・習い事・副業など何でも良いので、キャバクラに代わって打ち込めるものを見つけましょう

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キャバクラ通いをやめないと借金問題が深刻化する

借金を抱えているのにキャバクラ通いをやめられないと危険です。

なぜなら、借金問題が次のような形で深刻化するからです。

  1. 多重債務リスクに晒される
  2. 借金総額が高額になり利息が原因で元本が減らない
  3. 滞納問題を生じると厳しいペナルティが科される

それでは、キャバクラ通いをやめずに借金をつづける3つのリスクについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。

1:借入先が増えて多重債務状態におちいる

キャバクラ通いのために借金する癖がなおらないと、借入先が増えて多重債務リスクに晒されます。

多重債務とは、複数社(3社以上)から融資を受けている状態のこと。多重債務状態に追い込まれると次の3つのデメリットが生じます。

  1. 返済窓口が多いので月々の返済管理が複雑になる
  2. 少額小口の借金ほど利息条件が厳しい
  3. 返済のために他社の追加融資を頼っても借金総額は減らない

たとえば、キャバクラ通いのためにA社のカードローンで限度額いっぱいの10万円を借りたとしましょう。ただ、頻繁にキャバクラに足を運んだため、翌月のA社の返済日にお金が足りなくなってしまいました。

そこで、A社への返済日に間に合わせるためにB社キャッシングサービスで5万円を追加融資。A社に5万円をそのまま返済し、ABそれぞれについて借金が5万円ずつ(総額10万円、厳密には利息が加算されるのでもう少し高額)残っている状態になります。

さらに翌月、今度はABの2社に対する返済日が到来しますが、キャバクラ通いをやめられないのでふたたび資金不足に。C社から余裕をもって30万円借入れて、ABそれぞれに2万5千円ずつ(合計5万円)返済。借金残債はA社2万5千円、B社2万5千円、C社30万円で、手元にC社から借りた現金25万円が残っている状況です。

しかし、キャバクラ通いがやめられない人は手元に現金があるとつい豪遊してしまうもの。結果的に、ABC3社からの追加融資・返済の自転車操業状態になることによって、借金だけが日に日に増えていくという状態におちいります。

お金がかかるキャバクラをやめられないままだと、このような悪循環から抜け出すことができません。借金総額も雪だるま式に増えるので、知らない間に借金まみれになってしまうでしょう。

なお、多重債務状態が行き過ぎると総量規制などが原因でどこからも追加融資を受けられないということにもなりかねません。このようにどこからも借金ができない状況になったときの対処法については以下のリンク先でも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

もうお金を借りられない時の対処法とは?根本的な借金問題の解決方法も解説 もうお金を借りられない時の対処法とは?根本的な借金問題の解決方法も解説

2:借金総額が高額になり利息が原因で元本が減らない

キャバクラにはまると1回で使うお金が高額になるので、それに比例して債務者が負担する借金総額も高額になる傾向にあります。

借金総額が膨れ上がったときの最大のリスクは、完済までに相当な利息負担を強いられるという点です。

たとえば、借金総額400万円・800万円のケースについて、月々の返済額ごとに発生する利息負担総額・返済期間を確認してみましょう。

【400万円・年利率8.0%】

月々の返済額 最終的な利息負担総額 返済回数
45,000円 2,081,191円 136回
50,000円 1,735,029円 115回
80,000円 881,746円 62回
100,000円 667,859円 47回

【800万円・年利率4.5%】

月々の返済額 最終的な利息負担総額 返済回数
70,000円 2,465,679円 150回
80,000円 2,045,491円 126回
100,000円 2,045,491円 96回
150,000円 942,505円 60回

このように、借金総額が増えるほど利息発生総額は高額になりますし、返済期間長期化も免れられません。

したがって、キャバクラが原因の借金問題深刻化を防ぎたいのなら、借金が増える前に対処法に踏み出すのがポイントだと考えられます。

なお、債務者を苦しめる「利息」については以下のリンク先でも詳しく解説しているのでご参照ください。

借金の利息を減らす方法はある?借金を完済できない理由と利息を減らす方法を解説 借金の利息を減らす方法はある?借金を完済できない理由と利息を減らす方法を解説

3:キャバクラ通いの借金を滞納すると危機的なペナルティが科される

キャバクラ通いをやめられずに借金の返済状況が厳しくなると、どこかのタイミングで消費者金融などへの返済が間に合わないこともあるでしょう。

契約通りの返済日にお金を用意できないと、次のような滞納ペナルティが科されます

滞納翌日~:遅延損害金
返済日を落とすと滞納翌日から1日単位で遅延損害金が発生する。遅延損害金は年利率20%で計算されるので、利息負担よりも経済的負担は厳しい。
滞納翌日~:厳しい取り立て
返済日に間に合わないと翌日以降から取り立てが実施される。基本的には、携帯電話への問い合わせ・郵便物の送付(督促状・催告書)という方法が取られるが、債務者が真摯に対応しなければ自宅への問い合わせ・直接訪問などの方法が取られることも。深刻な取り立てが実施されると家族に借金がバレるおそれもある。
滞納2カ月頃:信用情報にキズがつく
滞納期間が2カ月を経過した頃、債務者の信用情報にキズがつく。いわゆる「ブラックリスト」に登録された状態のことで、延滞を解消しない限り債務者の日常生活に生じる数々のデメリットを避けられない(クレジットカードが使えない、新規借入審査に通らないなど。家族にバレる原因にもなり得る)。
滞納2カ月頃:残債を一括請求される
滞納期間が2カ月を経過する段階で、債務者が「期限の利益」を喪失する。これによって、借金総額がいくらであったとしても残債の一括請求を拒絶できない。キャバクラの借金は高額になる傾向が強いので、残債を一括請求されると自力完済は不可能な状況に。すみやかに債務整理を検討するべき段階。
滞納3カ月以降:強制執行が実行される
残債の一括請求後は債権者に支払督促・通常訴訟などの法的措置を取られる。その後、債権者が取得した「債務名義」に基づいて強制執行を実行する。強制執行では、給料・預貯金・債務者名義の財産が差し押さえられるので、職場・家族に借金の存在がバレることになる。

ここからも分かるように、滞納問題を生じると自力で延滞状況を改善するのは日を追うごとに難しくなります。

特に、キャバクラが原因で高額の借金を背負った場合には、高額な遅延損害金が発生し、残債の一括請求にも応じることができず、当然ながら強制執行で多くの財産等が処分されるという事態を避けられません。信用情報にもキズがつくので家族にも何かしらの迷惑がかかるでしょう。

したがって、キャバクラの借金について返済を継続するのが難しいと判断できる状況になったら、滞納ペナルティが深刻化する前に弁護士・司法書士までご相談ください。たとえば、債務整理に踏み出せば返済状況を抜本的に改善できるでしょう。

なお、カードローン等を滞納したときに生じるペナルティについては、以下のリンク先で具体的に解説しています。あわせてご参照ください。

カードローンを返せない時に起こるデメリットとは?返せない時の対処法も解説 カードローンを返せない時に起こるデメリットとは?返せない時の対処法も解説
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キャバクラ通いの借金問題解決に役立つ対処法3つ

キャバクラ通いの借金問題を放置してはいけません。なぜなら、上述のような厳しいリスクに晒される結果、どんどん事態が深刻になるからです。

そこで、キャバクラが原因の借金問題を解決するなら、次の3つの方法をご検討ください。

  1. 自力で借金完済を目指す
  2. おまとめローンへの一本化・別の低金利商品への借り換えで返済負担の軽減を目指す
  3. 債務整理で借金問題を根本から見直す

それでは、キャバクラが原因の借金問題解決に役立つ3つの方法について、それぞれ具体的に見ていきましょう。

注意
債務者のなかには「借金をばっくれてしまおう」と考える人もいるでしょう。確かに、高額になった借金を考えたときに逃げたくなる気持ちが芽生えるのは当然です。ただ、債権者は債務者の戸籍の附票・住民票などを調査する権限がありますし、すでに勤務先情報なども提供しているはず。よほどの事情がない限り、プロの貸金業者から逃げきるのは不可能に近いとお考えください。また、万が一数年間督促から逃げられたとしても、消滅時効完成前に見つかってしまうとその時点で高額の遅延損害金が発生していることになります。つまり、ばっくれようとしてしまったために、逃げる前よりも返済状況が深刻になるリスクもあるということです。したがって、どれだけ高額の借金でも真正面から誠実に向き合うのが解決にはもっとも近道だと考えられます。

1:自力で借金完済を目指す

借金問題解決に向けて最初に行うべきことは、自力完済が可能かを見極めるということ。

自力完済が難しいならすみやかに債務整理に着手するべきですが、自力完済を目指せるなら債務整理をする負担なく借金問題を解決できるからです。

借金を自力完済できるかを見極めるポイント7つ

自力完済が可能かを見極めるときには、キャバクラが原因で抱えたすべての借金を洗い出して完済までの返済スケジュールをチェックしましょう。

そのうえで、次の7つのポイントに注目して、自分の収入の範囲内で完済を目指せるのかをご判断ください。

  1. 完済予定日まで現在の収入を安定的に得ることができるか
  2. 完済予定日まで借金生活をつづける自信があるか
  3. 借金を完済するまでキャバクラ通いをやめられるか
  4. 借金総額が年収の1/3を超えていないか
  5. これまでに滞納履歴があるか
  6. ギャンブル癖・浪費癖など、キャバクラ通い以外の無駄遣いをなおせるか
  7. 借金問題を家族に話して協力してもらえるか

①~⑦までの項目をすべて満たす状況なら、キャバクラで作った借金について自力完済を目指すことは可能です。

これに対して、①~⑦のうち、どれか1つでも欠けている項目があるのなら、完済予定日までにトラブルに見舞われる可能性を否定できません。

返済途中で頓挫して途中で債務整理に切り替えるくらいなら、今の段階で債務整理に着手した方が効率的に借金問題を解決できます。

自力完済に過度にこだわる必要はないので、返済生活に不安があるのなら、弁護士・司法書士に債務整理をご依頼ください。

なお、自力完済か債務整理でお悩みの方は以下のリンク先をご確認ください。ご自身の状況が自分の力だけで復活できる状況か判断できるでしょう。
【債務整理を検討すべき8つのタイミング】早めの対策が借金生活から楽に抜け出すポイント 【債務整理を検討すべき8つのタイミング】早めの対策が借金生活から楽に抜け出すポイント

借金の自力完済を目指すなら欠かせない返済工夫2つ

キャバクラで作った借金の自力完済を目指すなら、今まで通りの返済生活を継続するだけでは不十分です。

なぜなら、消費者金融等から課された融資条件は債務者にとって厳しい内容になっているので、完済までに高額の利息負担を強いられることになるからです。

たとえば、次の2つの方法を実践すれば効率的に完済を実現できるので、家計に余裕がある範囲でお試しください。

  1. 繰り上げ返済
  2. 毎月の返済額を増額する

繰り上げ返済とは、当月分の返済額だけではなく、翌月分以降の金額を加算して支払う方法のこと。上乗せされた金額は全額借金元本に充てられるので、積極的に元本を減らすことができます。

また、毎月の返済額を増額すれば、それだけ返済期間を短縮することが可能です。返済期間が短くなった分だけ利息負担も軽減できるので、完済が実現しやすくなるでしょう。

もちろん、生活費が足りなくなるほどまでに繰り上げ返済・返済額の増額をすると返済生活が途中で行き詰まるおそれがあるので、無理をするべきではありません。冠婚葬祭などで出費がかさんで家計に余裕がない月は約定返済額のみ、ボーナスが入って家計にゆとりがあるときは繰り上げ返済をするなど、柔軟な返済スケジュールを組んで効率的に完済を目指しましょう

借金の自力完済中にやってはいけないこと3つ

自力完済を目指すと決めたのなら、完済日まで気を緩めずに返済生活をこなす必要があります。

ただ、キャバクラが原因の借金は高額になることが多いもの。何年にも及ぶ返済生活では、途中で想定外の事情が発生することもあるでしょう。

しかし、そのような窮地に追い込まれたとしても、次の3つのことには絶対に手を出してはいけません。なぜなら、それまで苦労して継続した借金返済生活が無駄になるだけではなく、現状よりも深刻な事態を引き起こす可能性もあるからです。

  1. 他社からの借入を頼る
  2. 闇金に手を出す
  3. 怪しい取引でお金を集める

まず、借金返済中に他社からの追加融資を頼るのは厳禁です。順調に借金が減っていると融資枠に余裕が生まれるために「少しくらいなら」と誘惑に負けそうになることもあるでしょうが、追加融資をした分だけ完済予定日が先延ばしされてしまいます。

また、過去に滞納歴がある・総量規制に抵触しているなどの理由で貸金業者からお金を借りられない債務者が手を出してしまいがちなのが「闇金」。ブラックリスト登録者でもお金を借りることができますが、闇金は違法利息・違法取り立てによって債務者を窮地に追い込むものなので、関わってはいけません。

さらに、「借金以外の資金調達方法なら問題ないのでは」という安易な判断で、給料ファクタリング・口座レンタル・クレジットカード現金化などに手を出す債務者も散見されますが、これらは借金以上にリスクをはらむものですし、合法性にも疑いがある取引です。手を出してしまうと債務者自身が検挙される危険性もあるので、自力完済の妨げにしかならないでしょう。

したがって、自力完済を目指すと決めたのなら何としても収入の範囲から毎月返済額を用意するべきですが、どうしても借金返済生活を継続できない状況に追い込まれたときには、その時点で債務整理に切り替えるという柔軟性がポイントとなるでしょう。滞納問題が深刻になる前に、弁護士・司法書士までご相談ください。

2:おまとめローンや借り換えで返済負担を軽減する

次に、現在の融資条件よりも利率などが緩和されたら自力完済の道筋が見えてくるのなら、「おまとめローンへの一本化・低金利商品への借り換え」という選択肢をご検討ください。

おまとめローンとは、複数の借金を一本化できる金融商品のこと。借り換えによって次の4つメリットが得られるため、債務者の返済状況改善に役立つ手法とされています。

  1. 返済窓口を1つにできる(多重債務リスクを回避できる)
  2. 低金利商品が多いので利息条件を引き下げられる
  3. 総量規制オーバーの状態でも借り換えが可能
  4. 現状よりも毎月の返済額を下げられる可能性が高いので生活費に余裕が生まれる

このように、おまとめローンに借り換えをすればキャバクラ通いが原因で多重債務状態におちいった債務者でも返済状況を単純化できますが、注意しなければいけないのが「おまとめローンの落とし穴」について。たとえば、毎月の返済額を引き下げられるということは、それだけ返済期間が伸びるリスクがあるということ。借り換えによって再作成された返済計画次第では、最終的な利息発生総額が増える可能性もあります。

したがって、おまとめローンへ借り換える際には、自力完済しやすい環境は整うものの、同時に、借金生活がだらだらと伸びるリスクがあるという両側面に注意を払うべきだといえるでしょう。

短期間で借金問題を片付けたいのなら、おまとめローンへの借り換えとあわせて、繰り上げ返済・返済額の増額などの方法を併用するのが効果的です。

注意
おまとめローン・低金利商品への借り換えは誰でも可能だというわけではありません。融資条件が緩い商品ほど審査は厳しいため、過去に滞納歴があったり信用情報にキズがついていたりすると、借り換え審査に通らない可能性が高いでしょう(審査落ちが重なると、いわゆる「申し込みブラック」になるリスクも避けられません)。したがって、おまとめローンを借金問題解決策に選ぶのは慎重であるべきです。

なお、効果的な借金返済シミュレーションの作り方については以下のリンク先で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。

借金の返済計画はどうやって立てる?無理なく完済を目指せる返済シミュレーションの作り方 借金の返済計画はどうやって立てる?無理なく完済を目指せる返済シミュレーションの作り方

3:キャバクラの借金について債務整理を利用する

さいごに、どうしても自分の力だけでは借金を完済できないときには、「債務整理」をご決断ください

債務整理とは、合法的に返済内容を改善できる「国が認めた借金救済制度」のこと。キャバクラが原因で多額の借金を背負った債務者でも生活再建の糸口をつかめる救済措置です。

債務整理には、次の3種類の手続きが用意されています。各手続きのメリット・デメリット等を総合的に考慮して、希望する生活再建手段をご選択ください。

なお、各債務整理手続きの特徴については以下のリンク先で詳しく解説しています。この機会にご一読ください。

国が認めた借金救済制度ってなに?救済制度である債務整理の内容を徹底解説 国が認めた借金救済制度ってなに?救済制度である債務整理の内容を徹底解説

任意整理なら借金の利息をカットできる

任意整理とは、貸金業者などの債権者と直接交渉して返済内容を見直す債務整理手続きのことです。

多くの任意整理交渉では、「将来利息のカット・元本のみについて3年の分割払い」で合意が形成されるのが一般的。長期延滞が原因で残債を一括請求された債務者でもふたたび分割払いのチャンスを手にすることができます。

キャバクラが原因の借金を任意整理で解決するメリット・デメリットは次の通りです。

任意整理のメリット
・裁判所を利用せずに手続きを進められるので家族にバレにくい
・他の債務整理に比べて費用負担が少ないので手続きに踏み出しやすい
・高額の借金を一括請求された後でも分割払い計画を再作成できる
・利息負担から解放されるので元本を積極的に減らせる
任意整理のデメリット
・キャバクラで作った高額の借金を3年~5年で分割払いするには毎月の返済額が高くなり過ぎるおそれがある
・街金などの悪質な業者は任意整理交渉に応じず嫌がらせをしてくることがある
・任意整理を利用することによって約5年間ブラックリストに登録される

たとえば、キャバクラが原因で借金300万円を抱えた状況で任意整理を利用した場合、高額の将来利息をカットできる反面、300万円を3年程度で完済する計画が求められる可能性が高いです。

つまり、単純計算で毎月8万円~9万円の返済を強いられるということ。債務者の収入にもよりますが、生活費などを工面しながら限られた月収の範囲でこの金額を捻出するのは容易ではないでしょう。

このように、任意整理交渉では債務者が履行できる和解計画で合意を得られなければ意味がありません。利息のカットだけで完済を目指せるならデメリットの少ない任意整理はおすすめですが、元本だけに引き直しても完済が難しいほど借金総額が高額なら個人再生・自己破産をご検討ください。

なお、任意整理については以下のリンク先でも詳しく解説しています。手続き判断には細部の特徴までしっかりと把握する必要があるので、この機会にご一読ください。

任意整理とはどんな手続き?他の債務整理との違いやメリット・デメリットを解説 任意整理とはどんな手続き?他の債務整理との違いやメリット・デメリットを解説

個人民事再生なら借金元本の減額を目指せる

個人民事再生とは、キャバクラが原因の借金元本自体の減額を目指す債務整理手続きのこと。後述する自己破産ほどデメリットは大きくなく、また、任意整理よりも踏み込んだ減額を期待できる点でバランスの取れた手続きです。

個人民事再生を利用した場合の元本減額率は次の通り。キャバクラ通いで多額になった借金元本を減額できるのは大きなメリットでしょう。

債務者が抱える借金総額(住宅ローン以外) 最低弁済額(減額率)
100万円未満 借金全額(減額なし)
100万円以上500万円未満 100万円まで減額
500万円以上1,500万円未満 借金総額を1/5に減額
1,500万円以上3,000万円未満 300万円まで減額
3,000万円以上5,000万円以下 借金総額を1/10まで減額

たとえば、キャバクラで作った借金総額が400万円なら100万円まで、800万円なら160万円まで減額可能です。減額後の元本は原則3年の分割払い計画が作成されます。

キャバクラの借金を個人民事再生で解決する場合のメリット・デメリットは次の通りです。

個人民事再生のメリット
・キャバクラ通いの高額の借金でも大幅に減額できる
・裁判所を利用する手続きなので債権者に拒否されることはない
・原則3年の分割払い計画を作成できるので、個人再生前よりも返済生活にゆとりを作りやすい
・住宅ローン特則を利用すればマイホームを手放さずに済む
個人民事再生のデメリット
・裁判所を利用する手続きなので家族に借金がバレる可能性が高い
・フリーターなど収入が安定していないと裁判所が分割払いを認めてくれない
・個人民事再生を利用することによって約10年間ブラックリストに登録される

なお、個人民事再生については以下のリンク先でも詳しく解説しています。マイホームを手元に残せるなどメリットが多い手続きなので、この機会にご参照ください。

個人再生とはどんな手続き?他の債務整理との違いやメリット・デメリットを解説 個人再生とはどんな手続き?他の債務整理との違いやメリット・デメリットを解説

自己破産なら借金の返済義務の免責を狙える

自己破産とは、キャバクラ通いで作った借金返済義務の帳消しを狙える債務整理手続きのことです。

個人再生・任意整理を利用した場合には数年間返済生活がつづきますが、自己破産で免責許可決定を得ることができればその時点で借金生活は終了します。つまり、「借金問題をきれいに清算してキャバクラ通いをやめたい」と希望する債務者におすすめです。

キャバクラが原因の借金について自己破産で解決するメリット・デメリットは以下をご参照ください。

自己破産のメリット
・キャバクラでどれだけ高額の借金を作っても返済義務の免責を狙える
・債務者の収入、正規・非正規を問わず返済苦にあれば利用できる
自己破産のデメリット
・個人再生、任意整理に比べるとデメリットが大きい
・債務者名義の財産はほとんど処分される(「自由財産」以外)
・税金や年金、罰金などの「非免責債権」は免責の対象外になる
・破産手続き中は、資格制限・移動制限・郵便物の管理制限などのペナルティが科される
・「免責不許可事由」が存在すると、免責までの手続きの難易度が高くなる
・自己破産を利用することによって約10年間ブラックリストに登録される

キャバクラが原因の借金について自己破産を利用する場合に特に注意を要するのが「免責不許可事由」についてです。

実は、自己破産で借金返済義務を免責してもらうためには、「法定の免責不許可事由が存在しないこと」という要件を充たさなければいけません。

そして、免責不許可事由には「浪費」という項目が挙げられており、「キャバクラ通いが原因で借金を抱えた」という事実は、まさに免責不許可事由である「浪費」に該当すると考えられるでしょう。つまり、自己破産の原則的な運用に従うと、キャバクラ通いが原因の借金は免責できないという結果になってしまいます。

ただ、借金問題を抱える債務者の多くが「浪費」という原因を抱えているのも事実です。浪費の事実が存在するだけで一律に免責を認めないというルールを厳格に運用すると、自己破産で救済される債務者はほとんど居なくなってしまうでしょう。

そこで、免責不許可事由が存在する場合でも、次の2つの枠組みを経れば借金返済義務の免責を狙えるという例外的ルールが定められています。

  1. 管財事件:破産管財人が選任されて厳格に破産手続きが進められる。「同時廃止事件」よりも手続きに時間・費用がかかる。
  2. 裁量免責:諸般の事情を考慮して免責許可が適当かを判断される手続き。裁判官との面談・反省文の提出などが求められる。

したがって、キャバクラ通いが原因で高額の借金を抱えた場合には、免責までのハードルが高くなる可能性があると考えられます。債務者だけでは円滑に手続きを進めるのは簡単ではないので、自己破産を希望するなら弁護士・司法書士への依頼が不可欠です。

なお、キャバクラ通いの借金を自己破産で解決するケースは、ギャンブルが原因の借金問題を解決するのと共通の課題を抱えています。以下のリンク先で自己破産手続きについて詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

ギャンブルで作った借金も債務整理できる?借金を整理するためにするべきことを解説 ギャンブルで作った借金も債務整理できる?借金を整理するためにするべきことを解説
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キャバクラ通いの借金を専門家に相談する3つのメリット

キャバクラ通いが原因の借金問題でお悩みの場合には、弁護士・司法書士に解決法を相談するのがおすすめです。

なぜなら、専門家に相談することによって次の3つのメリットが手に入るからです。

  1. 「家族にバレたくない」という希望を尊重してくれる
  2. 債務者の状況に適した債務整理手続きを選択してくれる
  3. 闇金との金銭トラブルにも強気で対応してくれる

それでは、キャバクラ通いが原因で抱えた金銭トラブルを専門家に相談するメリットについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。

1:家族にバレずにキャバクラの借金を解決しやすい

「キャバクラ通いで借金を抱えたことを家族に隠したい」と希望する債務者は少なくないでしょう。

弁護士・司法書士に債務整理を依頼すれば、次のような対策をもって家族にバレるリスクを最大限軽減してくれます。

  1. 「受任通知(介入通知・債務整理開始通知)」を送付して債権者による取り立てを停止してくれる
  2. 債務者を代理して手続きを進めてくれるので、債務者は手続き遂行の負担を大幅に軽減できる
  3. 法律事務所での打ち合わせの時間を平日夜など都合の良いタイミングで調整してくれる
  4. 法律事務所からの連絡はメール・電話などで最低限に抑えてくれる

もちろん、個人民事再生・自己破産を利用すると家族に借金の存在がバレる可能性は高いですし、任意整理を利用するとしても家族の協力を得られた方が生活再建をしやすいのは確かです。

ただ、債務者がどうしても「家族にバレたくない」という希望を最優先にするのなら、これらの方法で最善を尽くしてくれるでしょう。

2:自分に適した借金解決方法を提案してくれる

弁護士・司法書士に借金問題を相談すれば、債務者の状況に適した債務整理手続きを提案してくれます

たとえば、年収300万円・借金総額800万円の債務者について考えてみましょう。仮に債務者が「任意整理」による解決を希望した場合、3年の分割払い計画を作成すると毎月の返済額は20万円以上に。債務者本人の月収ではとても払いきれません。ただ、専門家が介入すれば、債権者との間で5年~6年の分割払いを交渉するなどの方法を模索してくれるでしょう。

もちろん、債権者が和解条件を譲ってくれない可能性もあります。この場合には、臨機応変に自己破産・個人民事再生を検討しなければいけません。その際、債務者の財産状況や住宅ローンの有無、元本減額によって完済を目指せる家計状況にあるかなど、債務者の事情を総合的に考慮したうえで、どちらの手続きを選択するべきかを判断してくれます。

このように、債務整理手続きを選択する際には、諸般の事情を総合的に考慮しつつ、各手続きの特徴も踏まえたうえで最善の選択肢を探らなければいけません。

借金問題の実績豊富な専門家なら、これまでの経験を踏まえて最適な生活再建方法を提案してくれるでしょう。

なお、債務整理手続き選択時に考慮すべき各メリット・デメリットについては以下のリンク先で詳しく解説しています。あわせてご一読ください。
債務整理のメリット・デメリットを詳しく解説!どんな事に注意するべき? 債務整理のメリット・デメリットを詳しく解説!どんな事に注意するべき?

3:闇金との金銭トラブルも強気に対応してくれる

弁護士・司法書士に依頼すれば、闇金との金銭トラブルにもしっかりと対応してくれます。

そもそも、闇金からお金を借りたとしても、債務者には一切返済義務は存在しません。なぜなら、違法に貸金業を営む闇金と債務者の間で締結した金銭消費貸借契約は無効だからです。

ただ、闇金は自らが違法な存在だと分かったうえで、経済的に困っている債務者から無理矢理お金を奪い取るもの。犯罪行為に匹敵するような厳しい取り立てが実施されるでしょう。

弁護士・司法書士に闇金トラブルを相談すれば、内容証明郵便を送付するなどの方法で即時に闇金との関わりを断ってくれます。債務整理などの特別な手続きを経る必要はないので、闇金からの取り立て等でお悩みの場合にはすみやかに専門家までご相談ください。

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キャバクラ通いの借金は放置厳禁!できるだけ早期に専門家に相談しよう

キャバクラ通いが原因で抱えた借金問題は放置してはいけません。なぜなら、借金問題から目を背けているだけではいつまでも厳しい返済を強いられつづけるからです。

まず取り組むべきなのは、キャバクラ通いをやめること。お店に通って一時的な満足感を得られるかもしれませんが、その代償として支払う金銭負担は決して軽いものではありません。

そして、キャバクラ通いをやめられたのなら、すみやかに借金問題解決に向けて動き出しましょう。弁護士・司法書士に相談すれば、債務者の状況に適した債務整理手続きを選択してくれるので、できるだけ早いタイミングでお問い合わせください。

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